どうもオガーです。こちら山形県酒田市は梅雨前線の最後の悪あがきをしております。つまり天気が良くない。
だったらだったでアジサイでも撮って楽しめるのが写真趣味野郎のいいところ。
ところで先月末に友人の披露宴パーティがありましてね。
最近僕がカメラ片手にイベントに出没することが多いので、その日もいろんな方に「お、ご苦労様です」と声を掛けられましたが、その都度「いえいえ、好きでやってることですので」と答えておりました。
なぜか?それは簡単な話で仕事として請け負っていないからです。それは予め新郎新婦さんとも確認したことでした。だからスナップ写真しか撮っておりません。
もし正式に仕事、いわゆる報酬が発生する業務として依頼が来たなら僕は断っていたでしょう。それほどウェディング関係の写真というのは未経験者では無理な領域です。
僕に限らずデジタル一眼レフカメラを持っている方ならば、さまざまなイベント行事での写真撮影を依頼されることがあると思われる現代事情でありますが、そこは今一度考え、自分で引き受けられることとプロへの依頼を推奨することをきっちり分けたほうが吉です。それがお互いのためであることは間違いありません。
「写ってさえすればよい」は無責任?
基本的に「写真の価値が判るのは今日明日では無い」と常々僕は考えています。これは動画も同じ。
「適当でオーケー」
「写ってさえすればいいから」
例えば依頼人の方が打ち合わせでこうおっしゃられたとしても、僕は決して鵜呑みにしないことにしています。
なぜならそれで明日は良くても、5年後は良くても、その依頼人本人が良くても、遠い未来に観る誰かがオーケーとは限らないからです。
「もっとよく撮ってやれば良かったのに」
自分には関係のない写真、遥か昔の写真をみてそう感じたことはありませんか?
僕はしょっちゅうあります。経験上、つまりこれまで製作物を作成する過程で万単位で写真を見てしまうと、いつのまにかそれをどのような気持ちで撮ったのか、撮影者側の感覚が何となくわかるようになってしまいます。
この写真を撮った人、つまり僕ですが、この人は恐らくアジサイの美しさがイマイチわかっておりません。だからフレーム内に何が必要で何を切り落としていいのかが掴めていないばかりか、何を以って正解かがわかっていません。
そう、音楽に正しい音があるように、写真にも正しさというのが確実にあると僕は思います。その正しさを踏まえたうえでちょっとだけズレたりズラしたりというのがいわゆる個性的な表現ではないかと。つまりただのデタラメではない。
その正解の積み重ねが僕には圧倒的に足りていません。散歩スナップこそだんだんと自分なりの正解が見えてきましたが、こういった未経験の領域である花撮影などはそれこそヨチヨチ歩きの赤ん坊と一緒なわけですね。
だから今回の記事に貼り付けた写真も、いいのか悪いのか、成功か失敗かさえもわかっておりません。自分で判断できないのです。
自分が出来ることを把握しておく
そんな感じで僕は写真撮影において「お金をもらえる領域」に自らが到達していないのは重々わかっております。もともとが動画制作上、必要に迫られて写真撮影に手を出したものですから、まだまだ知識も経験も足りません。
だからまずそういった話が来た場合には「予算があるならプロに頼んだ方がいいです。なんなら何名か心当たりがありますから紹介しましょうか?」と必ず始めに伝えることにしています。これまで例外無くそうです。
プロカメラマンは経験、段取り、そして安定感。全てが違います。彼らにとって機材云々はどうでもいいことがほとんどで、そんなことより「あとはシャッターを押すだけ」という段階への持って行き方そのものが違うからこそのプロなんです。
そういったことを説明し、それでも依頼人が予算が無い、予算を掛けたくないという場合と僕が「撮りたい」という気持ちが合致したときに初めて引き受けることになるわけですが、それでも必ず聞いておくことがひとつあります。
それは「撮った写真を何に使うのか」ということ。
あくまでプライベートなものなのか?イベントの宣材利用なのか?などそりゃもうたくさんあるわけです。
それを聞いて自分の現段階での力量と天秤にかけた場合に初めて「お、やりましょう」となるわけですな。
そういう意味で自分が出来ること出来そうなことを普段から把握しておくようにしております。
ちなみにそれなりに経験があるのは以下の通り。
- バンド等のライブ撮影
- 子供の学校行事撮影
ライブ撮影の方は経験があるというよりも、自分が長年バンドマンでしたし若い頃に音楽雑誌を山ほど見てきましたので「こう撮られたら嬉しいだろうな」みたいなのは何となくわかってるつもりです。
学校行事撮影の方は、それこそ動画制作でそういったことばかりやっていたので、それなりに経験はあります。あくまで編集マン的目線ですが。
逆に言うと上記以外の写真撮影経験は全く無いに等しいのであります。
以上を踏まえて
今日の記事タイトルは「それはプロカメラマンに依頼すべきだろう」でしたね。
ここまでズラズラ書いてきたことを踏まえて僕なりに考えるアレコレを紹介します。
- 前撮りを含めたウェディング関連。
- ライティング等のスタジオワークを必要とする家族の記念写真。
- 企業が宣材として使うパンフレットの表紙写真。
- 広告全般の写真。
- 履歴書に使う証明写真。
- 飲食関係のブツ撮り。
- 全員の顔が写ってることが必要な集合写真。
などなど。もっとありそうですけどね。いま思いつくだけでズラっと書いてみました。
簡単に言うと絶対に失敗できない類や後世に残さなければいけない記録、あとはそれによって利益を生むであろうって分野の写真ですかね。そういうとこをケチっても何もいいことがないと思います。
実際、おかげさまで僕も飲食店のメニューとかホームページなどで「明らかにこれは店員さんが適当に撮った写真だな」というのは一発でわかるような身体になっております。そうするとゲンナリするんですよね。食欲が失せる。
僕なんかがそうなんですから、世の中にはもっともっと目が肥えた人ってのはそれなりにいると思いますよ。
というわけで
ザっと書いてきましたが、何度も言うように写真を撮ることを生業にしている方にはそれなりの理由があります。
これは僕の妻が写真業だったり友人にカメラマンがいるからこそ身近に感じていることではありますけどね。
だからといって別に「プロカメラマン」という人達を崇める気持ちはありません。僕やあなた、つまり仕事を持ってる方なら誰でも何らかのプロであるのと同じように、彼らは「依頼人の要求を満たす写真を撮る技術」を売りにしてる人達ということです。撮った写真を販売して生計を立ててる写真家という人達はまた違うのでしょうけれども。
それと予断ですが、よく勘違いされていることとして「プロカメラマン=高価な機材」ということでもないようです。というよりむしろ道具と割り切っている人が多いように感じます。
というより、彼らはそのシチュエーションにおいてどういった道具が必要なのか?というのを常にきっちり把握しているように感じます。
だから必要以上のハイスペックを求めないし、常に費用対効果を頭の中に入れていると思うんですよね。特にフリーのカメラマンなんかはそうじゃないかな。商売ですから。
最後に
何で突然こういったことを述べたのかというとですね。最近ほら、カメラが庶民に手が届く価格まで下りてきたじゃないですか。フィルムカメラの時代なんて高いカメラ持ってるだけでプロカメラマンになれたと聞きますけど、そういう意味じゃ現代では機材うんぬんでプロと素人との差は無くなりましたよね。
だからこそ僕は危ないと思うんですよ。本当に大事な写真をいい機材持ってるだけのアマチュアに頼んで本当にいいんですかって。何度も言いますけど見る人が見れば一発でわかりますし、何年後かにあなた自身がそういう「見れる人」になってしまう可能性もあるわけで。
というわけでですね。今回はマジメなことを書いてみました。やっぱ写真って素晴らしいものだと僕は思うのでね、誰も不幸にならない方向で楽しんでいきたいと願っております。
おっとそうだ。最後に友人のカメラマンのサイトをひとつ紹介しておきます。んー、勝手に紹介したら怒られるかな。ま、いいや。
ではまたっ!!
今回使用したカメラとレンス