6月1日発売のPS4版の鉄拳7というゲームを買ってみた。家庭用ゲーム機では初代プレイステーションの鉄拳3以来だから、約20年ぶりに格闘ゲームのプレイである。
手を出すキッカケとなったのは数日前にどこかの広告でみたこと。「へー、鉄拳ってまだ続いてるんだ」と懐かしくなったから。
ゲームと私
僕とゲームの付き合いは長い。小さい頃はテレビゲームどころか電子ゲームの時代で、確か小5のときにファミコンがリリースされた。僕はその前の年にカセットビジョンを買ってもらってたから、結局小6の夏ごろまでファミコンは友達の家で遊ばせてもらっていた。
その頃のゲームと一緒に思い出される昔の話は、またいつか書きたいと思う。
格闘ゲームと私
今の二十歳、いや二十五歳以下の人はピンと来ないかもしれないが、この格闘ゲームというジャンルにはすさまじいブームがあった。
90年代初め、火付け役となったのはストリートファイター2で、その後、セガのバーチャファイターで3Dポリゴンによる格闘ゲームにファンは度肝を抜かれ、94年のバーチャファイター2で社会現象クラスのブームになった。
もう20年以上前の話だから、都市伝説めいたウソっぽい話も伝わっているが、僕が当時の新宿で実際体験&目撃したことをいくつか紹介しよう。ちなみに僕もバーチャファイター2と3には、約2年半で50万は使ったんじゃないかな、と思えるほどノメりこんだクチである。
- ゲーセンの20時以降は恐ろしいほどの人で溢れかえった。
- 友達とゲーセン帰りに居酒屋行って、そのあとまたゲーセンに行くのは日常茶飯事。
- ゲーセンでは両替のための万札が乱れ飛んでいた。
- 行く度に絶対に見る常連が二人いた。
- もはやゲーセンに住んでるんじゃないかと思えるほどだった。
- いつもお店出勤前に来るお姉さんと友達になった。
- 1回だけ一緒に食事に行った。
- でも、バーチャファイター以外の話はほとんどしなかった。
- 胸ぐらつかみあいレベルのトラブルは3度ほどみた。
- 僕が35連勝したときギャラリーが20人ほど出来た。
- そんな僕のジャッキーが10回中1~2度しか勝てないサラリーマンのウルフがいた。
- 結局彼とは最後まで口を聞く機会がなかった。
- 仲良くしてたちょっとオタクっぽい女の子が、馬鹿にしたようなプレイで負けて涙目になっていたので仇をとってあげた。
- その子のグループからチヤホヤされる日々がしばらく続いた。
・・・キリがないのでもうやめよう。
鉄拳7について
現代に話を戻そう。鉄拳7の話をしなくちゃいけない。
・・・とはいうものの、じつはメインであるはずのオンライン対戦がまだ一度も出来ていない。恐らくマッチングの不具合で(2017年6月2日時点)、これはゲームの発売日にはよくあること。僕が近年よくやっているFPSなどはしょっちゅうだから慣れている。そのうち修正パッチが配布されるだろうから、そんなに心配することでもない。
・・・とはいうものの、例えばこれまでゲームセンターで対人戦をやってた人が、自宅でもそれを楽しもう!というつもりで購入するのは、やはり現時点での購入はお勧めできません。アップデートのリリースとその反応を確認してからの方がいいだろう。
逆に練習や研究用としてオフラインモードを徹底的に利用するならいいかもしれない。格闘ゲームをやり込んだ人ならわかって頂けると思うが、対人戦で強くなるには、自分が得意なキャラクターを使いこなせるのは当たり前で、結局は全キャラクターの技や特性を把握する必要がある。そうじゃないと対策がピンと来ないからだ。
特に現代の格闘ゲームは登場キャラが多いとは聞いていた。この鉄拳7も、古い時代しかしらない僕にとってはとてつもない多さだ。やはりアーケードだけでやり込もうとするには経済的に厳しいだろうから。
まとめ
現時点ではオンラインマッチは機能してないが、オフラインモードが充実しているせいか物足りなさは感じない。プラクティスモードも文句なし。
全くの初体験な人にはともかく、過去に格闘ゲームを少々やったことがあるならすんなり入り込めるだろう。コマンド入力の難易度だって昔とたいして変わりはない。バーチャファイターほど直感的な操作ではないが、それは鉄拳7うんぬんといった話ではなく、もともとこのシリーズが持つ特性だ。
・・・なのに、正直に書くと僕はあまり楽しめていない。これは製品のせいではなく、僕自身に原因があるのだと思う。
もう僕にとって格闘ゲームは過去のものなのだ。例えば子供の頃に大好きだったあるお菓子が、大人になって美味しいと思えなくなるのと同じだろう。
だからといってそのお菓子を否定するのはおかしな話だし、むしろ格闘ゲームの楽しさをまだ経験したことがないゲーマーには、いまこの鉄拳7をぜひお勧めしたい。
対人ならではの駆け引きや読み合いのスリル、なかなか出せることが出来なかった技や連携が決まったときの快感などは、なかなか他のジャンルでは味わうことは体験出来ないはずだし、何よりあの頃の僕からいわせれば、こんなクオリティの対人ゲームが家庭で遊べるなんて夢のような話だ。
ただ、何度も言うように、それは全てマッチング不具合がきちんと修正されてからのことなので、今後のメーカーの公式アナウンスに注目したい。