全力で記録する

いま学校は全面再開に向けて段階的な解除方針をとっている。学区をエリアごとに分けたグループ化し、それぞれ週2ほどの登校日を設け密を避けている。息子が通う小学校だけではなく市内の小中学校は全てそんな感じのはず。

このまま行けば予定通り今月25日にいよいよ本格的に今年度がスタートとなる。この2ヶ月間、死んだように静まり返った我が町内がようやく息を吹き返す。子どもの声が聞こえない、姿を見かけない町なんて未来が存在しないのと同じだ。

さて僕は写真や動画を撮るのを生きがいとしているが、地元酒田を撮ることと保護者として小学校のドキュメンタリーを撮ることはそれぞれスタンスが違う。

酒田を撮るのは自分の日常に輝きをもたらすために撮っている。自分は素晴らしいところに住んでいるんだと再認識するためにと言ってもいいかもしれない。つまりごくごく私的な理由である。稀に他人に共感してもらえることもあるが、それはあくまで付加価値のわけで。

その点、学校写真は違う。未来のためにきちんと記録を残さねばならないという使命感を持っている。

みなさんは増山たづ子さんという写真家をご存知だろうか?ダムが建設される計画により、将来自分の住む徳山村が水没することが決定したのをきっかけに、亡くなるまでの30年間、村の記録写真を撮り続けたカメラマンだ。

数年前にこの話を知った僕は感銘を受けた。好きな写真家、尊敬するカメラマンなど特にいない僕だが、このおばあちゃんカメラマンだけは唯一尊敬している。

失礼だが、特別撮影技術が秀でているわけでもない。機材は今は無きコニカの「ピッカリコニカ」という大衆向けのフィルムカメラだ。だが写真がどれもいい。被写体にカメラマンが信頼されている写真ばかりだ。

もちろん徳山村と違って息子が通う小学校が将来無くなるという話はない。けれども増山さんの30年というわけにはいかないが僕もこの6年間を全力で過ごしたい。

そしてそんな僕や仲間のPTA会長Mさんが残した記録の数々が、将来我々の息子や仲間たちが親になったときに手にとってもらえたら嬉しく思う。

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