【X-E1】カメラの思うがままに

FUJI X-E1

本日も酒田市はとてもいい天気で、まるで春が訪れたかのようであります。このまま雪が降らずにいてほしいけど、それはまぁ贅沢なお願いってものでしょう。

ということで鬼のいぬ間に晴れの日の写真を撮ることにしました。いつものように外回り途中の休憩時間を利用して。

ところでRAW現像という言葉を聞いたことがあるでしょうか?もちろんデジタルカメラ撮影を日常的に楽しんでる人ならご存知でしょうが、一般的にはあまり知られていない単語かもしれませんね。

じつはデジタルカメラにしろスマートフォンにしろ、シャッターボタンを押した時点ではまず豊富な情報量を持つ生データが生成されます。

それを各々のカメラやスマホに搭載されている描画エンジンというもので適切に、いわゆる「見られる状態」にし、その後JPEGという汎用性の高い画像データに圧縮されてアウトプット。

これが現代の写真データ作成の工程であり、このプロセスのおかげでいろんな媒体で閲覧可能なデータになります。

逆にいえば生データというものはそのカメラやスマホ独特のファイル形式であるので、例えば自分のSONYのカメラで撮った生データをそのまま友人のiPhoneに送っても、多くの場合閲覧することが出来ません。

ところが、毎回カメラの描画エンジンが生成するJPEGが自分の好みにしてくれるとは限らないわけですね。だからその生データからJPEGを「現像」するプロセスを自分で行う、それをいわゆるRAW現像と呼びます。

RAW現像はデジタルカメラ本体でも可能な場合が多いですが、一般的にカメラメーカーが提供しているものや、もしくはAdobeに代表されるさまざまなソフトメーカーが販売しているソフトを使います。

いかにもデジタル時代の話のように聞こえますが、昔から拘ってる人はネガフィルムを現像するのを暗室を使い自分でやるし、プリントも自分好みの焼きこみ方で作っていったらしいですよ。つまりそれが現代ではPCとソフトを使って行うように変化したということでしょうか。

そういえばたまにRAW現像と加工をごっちゃで語る人もいますが、基本的にRAW現像は生データからJPEGを生成する段階で自分好みに仕上げることをいい、加工は出来たJPEGに手を加えることを指します。似たような話ですけど、じつはやることもやれることもさまざま違いがあるのを覚えていても損はありません。

さて、そんな僕も昨年あたりまで全て撮った写真は自分でRAW現像をやっていましたが、最近ではCanonの一眼レフを使い学校写真を撮るときだけ一応RAW撮影するのみで、日頃撮るスナップ写真はカメラ任せのJPEG撮りになってしまいました。

理由は3つ。

 

手持ちのリコーペンタックスのGRというカメラが生成するJPEGが個性的で楽しいから。

手持ちのFUJIFILMのカメラが出すJPEGが僕の現像で出したJPEGより断然いいから。

で、これが一番大きい理由なんですが、やっぱりスナップ写真は一期一会でありたいから。

 

RAW現像のメリットってそのデータの長所を伸ばしてJPEG生成することもあるけど、たまに明らかに露出やホワイトバランスを間違えたデータを修正する、いわゆる救出に使うことも出来ます。ほら、生データは含んでいる情報量が豊富なので、暗く撮ってしまった写真を容易に明るくしたり出来たりします。

そういうのがいまいちつまらんな、と思っちゃいましてね。失敗は失敗と捉えたいというか、いや違うな、何か変な哲学みたいな話ですけど、そもそも写真に失敗という概念は存在しないんじゃないかとまで思ったりして。

そりゃ冬の日に撮ってりゃたまには暗く撮れちゃうし、夏の日に撮ってりゃ明るすぎて白飛びもするし、ピントだって毎回びっちし合ってるなんてあり得ないし、笑いながら友人を撮れば手ぶれもするだろう。

・・・みたいなね。それはそれでいいんじゃないかと。

もちろん人様に依頼されたものや提供することが前提の場合は別ね。そういうのはRAWで撮って失敗を少なくし長所を最大限まで伸ばします。

でも、ほらそれ以外の僕の写真なんて日常の記録ですからね。だったら絵作りは一期一会のカメラ任せの方がふさわしいんじゃないかと思いました。せっかくカメラたくさんあるしね。一台一台の個性を楽しみたい。

とはいうものの、RAW現像そのものを否定してるんじゃありませんよ。一枚~数枚の写真を追い込んで作品にする人などは絶対にRAW撮りの方がいいですし、何よりカメラを本格的に始めたばかりの人はRAW現像も覚えた方がいいと思います。楽しいし、可能性が拡がるからね。

というわけで、僕はしばらくカメラ任せの一期一会を楽しむことにします。飽きたらまたRAW撮りに戻りますけど。

ではまた。

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