疲れて寝る。そして夢を見る。

散文的日常記録

一昨日、息子が通う小学校で卒業式が行われた。

僕の息子はまだ2年生なのだが、立場上、僕も出席させて頂いた。

今年度の卒業生には顔なじみの子も多い。ある期間カメラを持って密着取材をしたから色々と思うことがある。中でも近所の女の子達が、中学の制服を着て、卒業証書をもらう立派な姿を見たときなどは目頭も熱くなった。

おめでとう。君たちの未来に幸あれ。

式を終え、宴が始まり、そして長い一日は終わりを告げる。大人たちは名残惜しいのか、なかなか帰ろうとはしなかった。もちろん、僕もその中の一人ではあった。

そして明くる日、余韻と疲れに包まれた僕は、昼休みにウトウトしてしまった。

今回はその昼寝のときに見た夢のお話です。なお、写真と本文の内容はあまり関係がございません。

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街を歩く

僕はカメラを持って見知らぬ街を歩いていた。東京の中央線沿線で例えるなら、新宿ほど巨大でもなく、高円寺や阿佐ヶ谷ほどこじんまりとしてるわけでもなく、たぶんあれは吉祥寺。

僕の前には妻と息子が歩いている。だが、モタモタと僕が写真を撮りながら歩いているので、とうとうはぐれてしまった。

それでも僕は写真を撮るのをやめず、いつの間にか商店街と呼ぶにはふさわしくない程度の、広くてにぎやかなショッピングモールみたいなところを歩いていた。

なぜか自動販売機でピルクルを買った。他のが130円だったのに対し、ピルクルだけが110円だったのだ。そしてその自動販売機が真っ赤だったこともハッキリ覚えている。

路地裏へ

いつの間にか路地裏に入り込んだ僕。道は狭まっては来たが逆に色は増えていった。たくさんのドア、停まっているクルマ、そしてポスター。その通りはたくさんのカラーで溢れ返り、そして人々は笑顔だった。

ここはスペインだ。スペインの路地裏に違いない。そう確信してる僕はシャッターを切りまくった。

そして時折分かれ道に出くわしても、何の迷いもせずにずんずん進むことが出来た。まるで一度来たことがあるかのように。

時間はある

路地裏を抜けた広場では、大勢の民衆がボブ・ディランの「ノッキン・オン・ヘヴンズ・ドア」を合唱していた。それを尻目にひたすら歩く。

「おかしいな。そろそろなんだけど」

夢の中の僕は時計を見た。まだ時間はたっぷりあるようだ。

片っ端から目に入ってきたドアを開けてみた。そしてようやくその入り口を見つけた。

ドアを閉めると、先ほどの喧騒が嘘のように静寂な空間に変わった。

そこは古びた旅館の廊下だった。ここは間違いなく湯田川温泉の「みなとや旅館」だ。現実の湯田川にそんな旅館があるのかどうかは知らない。だけど僕がいま歩いているのは湯田川の「みなとや旅館」の一階の廊下であることは確かで、その証拠に少し歩いたところの玄関には「みなとや旅館」と書いてあった。

そこには大きな古い時計。木造のらせん階段。そして少し大きめの引き戸があった。そこを開けると部屋があるはず。僕はノックもせずにそこを開けた。そして中には一人の男が立っている。それは嵐の稲葉くんであった。そう、あのジャニーズの嵐の稲葉くんである。

「いったい何の用だよ」と僕。

「僕が呼んだつもりはありませんよ。あなたが何度も来るんじゃないですか」と稲葉くん。

ここで夢が覚めた。時計を見たら昼休みの時間をとっくに過ぎていた。

夢の意味

夢に意味なんてない。というより、夢なんていつもわけわからんものである。

街を歩いていたら、妻と子供とはぐれ、路地裏を抜けてドアを探し、湯田川の古びた旅館に入り込んだと思ったら部屋を見つけ、中に入っていったら嵐の稲葉くんがいた。

ただ、これだけの話である。だが僕は、この夢を見たのは初めてじゃないのだ。

今回、僕はかなり早い段階で「これは夢の世界である」ことに気づいている。具体的にいえば、妻と子どもとはぐれた時点で気づいている。「これは夢だから焦って探すことはない」と確信していた。そして「いくら写真を撮っても、これは夢の中だから何も残らないな」と思ったことも覚えている。

自動販売機でピルクルを買うことも、写真集でみたスペインの路地裏に入ることも、ドアを抜ければ旅館にいくことも、そして部屋で待っているのが誰であるのかも。

僕は全部知っていた。知りつつ夢の世界を進んでいた。

いったい、この夢には何のお告げなのだろう?

だが、しかし

それから一日経った今現在。

よくよく考えてみると、やはりあれは初めて見た夢なのだ。

目が覚めた直後は「またあの夢を見た」と思ったりもしたが、だんだん自信が無くなった。

つまり、ただ単純に「これから起きることが予めわかっていながらその通りに進めていく夢を見た」ということなのだろうか?

よくわからん。よくわからんから、たぶんこれを読んでるみなさんにも上手く伝わってないと思う。ほんと申し訳ない。

じつはこれまでも僕は夢の中で「これは夢だ」と確信した夢を何度か見たことがある。けれども、今回みたいなちょっとヒネリが加わったパターンは初めてなのだ。

よっぽどくたびれてたのかもしれない。とりあえずゆっくり休むことにします(笑)

みなさんはこんな感じで夢をみつつ「これは夢だ!」と確信したことがありますか?いや違うな。「これは夢だと確信しながら見る夢」・・・もうやめよう。

というわけで、春だからね。仕方ないんだよ。

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