【64日目】早朝交差点観察日記

早朝交差点観察日記

本日は今年度最後の読み聞かせボランティアの日。毎回読み聞かせの日にクラスの友だちから「今日はオガーパパ?」と聞かれるという息子に「今日はおれだと言っておけ」と伝え、登校するのを見送った。いつものハイタッチのSちゃんが通り過ぎるときにも「あとで行くから」と伝えた。

教室に入ると一番前に座っていた女の子に「オガーパパ、ちょっと白髪増えたね」といきなり出鼻をくじかれた。ぶっちゃけこれは増えたというより、いま髪の毛が伸び放題になってるのに加え、明るい蛍光灯の下なので目立つだけだと思うが、「これでも苦労してるんだよ」と返しておいた。

いつものように適当な前フリをし本を読み始めた。今日はこのクラスにだけまだ読んでいなかった「マッチ売りの少女」である。これで三年生の全クラスにマッチ売りの少女を普及させたことになる。

当たり前だが読み終えた後は暗いムードに包まれたので、すかさず話を切り替えた。「なんで本をたくさん読んだ方がいいかわかる?それはな、本って世の中にたくさんあるけど、自分にとって面白い本ってそんなにあるわけじゃないんだ。でも本当に面白いのをみつけたら人生の大きな財産になるんだ。だからそういうのに一冊でも多く巡り合うためにいっぱい読むんだよ」と偉そうなことをいって締めた。実際、僕は今でもそうだと思っている。

その後は読み聞かせグループの今年度の反省会に参加した。話を聞いてると、課題は様々あるが、何と言っても読み手の確保が最大といったところだろうか。現在、在校生の保護者と地域ボランティアの方の割合は半々である。今後は恐らくもっと地域ボランティアの力を借りないと成り立っていかないのは僕でもわかった。広報としても力になりたいとは思う。

反省会後にお菓子をつまんでいると、入り口向こうからいつもの6年生の男子グループが手を振っていた。手を振っているということは僕にこっちへ出て来いというサインである。

彼らもあと一ヶ月で卒業。やかましいし生意気な連中だったが、何だかとても寂しい。

「卒業式の日、いつもみたいに俺はカメラ持ってるから学ラン姿撮らせろよ」といったら元気良く返事して音楽室へ向かった。

昨年度も元気な女子たちがいてくれた。そして今年はさらに元気が爆発している彼らがいた。じつは学校の顔である6年生にそういう子たちがいてくれたおかげで、広報の僕は非常にやりやすかった。でも、調子に乗るから彼らにはありがとうは言わない。

あと一ヶ月か。

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