EF40mm F2.8 STMは高性能なパンケーキレンズ

EF40mm F2.8 STM

カメラや写真を趣味にしてる方なら「パンケーキレンズ」というキーワードを耳にしたことがあるかと思います。まるでお菓子のパンケーキのように薄くて小さいレンズの愛称ですね。

古今東西、パンケーキと呼ばれるレンズはたくさん出回っていますが、その中でも現代レンズ代表クラスと言えばCanonのEF40mm F2.8 STMが挙げられるかと思います。

じつはそのEF40mm F2.8 STMはずいぶん前から僕も所有しているので、今回は作例とともに実際に使用してきたイチユーザーとしてレビューをしていきます。

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EF40mm F2.8 STMとは?

CanonのEF40mm F2.8 STMは始め同社の初心者向け一眼レフ「Eos Kissシリーズ」のために開発されたレンズと記憶しています。ママさんを始め、女性ユーザーの多い「Eos Kissシリーズ」では普段使いとしてピッタリかもしれませんね。

直径68.2mm、厚み22.8mm、重さ約130gの当レンズは、その後多くのEOSユーザーの支持を集めていきます。

CanonのレンズラインナップではEF50mm F1.8 STMがよく「神レンズ」だったり「撒き餌レンズ」と呼ばれることがあります。これは廉価の割りによく写るからですが、実際このEF50mm F1.8 STMから単焦点レンズの魔力にとりつかれカメラ / 写真趣味にハマっていく人は多いです。実際、僕もそうでした。

ですが、今回のこのEF40mm F2.8 STMも負けず劣らずの神レンズだと思います。その理由を次の章で述べたいと思います。

EF40mm F2.8 STMは高性能?

今回の記事タイトルには敢えて「高性能」という言葉を添えました。果たして本当にEF40mm F2.8 STMは高性能なレンズなのでしょうか?

僕個人としての答えはイエスです。理由は持ち出しやすさという点です。

確かに40㎜という焦点距離も開放F値2.8というのも平凡な数値です。そして描写自体もLレンズのような艶やかさも無ければ、先ほど挙げたEF50mm F1.8 STMのようなわかりやすさもありません。

けれどもこの軽量コンパクトなサイズは、大きく重いデジタル一眼レフカメラの仰々しさを軽減し、またはミラーレスカメラの利点の一つでもある軽量コンパクトという長所をさらに延ばしてくれ、つまりはカメラを外に持ち出しやすくしてくれます。

どんなに高性能で高描写なカメラやレンズであっても持ち出さなければ写真は撮れません。そういった意味で、このEF40mm F2.8 STMはとても高性能なパンケーキレンズであると僕は考えます。

それともうひとつ。搭載されたSTMという機構もその理由の一つです。

CanonがAF(オートフォーカス)レンズに搭載するモーター機構には2種類あります。ひとつはUSM(ウルトラソニックモーター)という超音波モーターで、だいたい高価なEFレンズはこれです。利点はAFが速いこと。

そしてもうひとつが比較的安価なレンズへSTM(ステッピングモーター)で、EF40mm F2.8 STMもこちらが搭載されています。利点はUSMほどAFは速くないのですが静粛性に長けています。

ここで「オートフォーカス時に静かだと何がメリット?」という疑問が浮かぶかと思います。答えは動画撮影時ですね。

僕は学校関係モノで動画撮影も行う機会も多いのですが、その際は一眼レフやミラーレスカメラを使うことがほとんどです。

じつはこういったカメラで動画を撮る場合、オートフォーカスの速度というのはそんなに重要ではないのです。例えば背景が薄っすらボケているムービーを撮る場合、パッパパッパと被写体が切り替わるよりはジワーっとの方がかっこいいですからね。もちろんマニュアルフォーカスを使うことが多いですが、オートフォーカスも使うことがあります。

そして一眼ムービーは画質はいいのですが、弱点は音声です。貧弱なマイクが搭載されているばかりではなく、レンズが動くたびにガガッガガッという作動音を拾いますから、ちゃんとした動画を作る場合、音声別録音は必須となります。

ですのでSTMの静粛性は大変助かるんですよね。例えば何かの本番前や本番後の子どもたちの様子、いわゆるオフショットを撮るときなど、いちいち音声別録音なんてやってられませんから、カメラにこのレンズを付けて気軽に撮れるのはとてもありがたいです。

ということでここまで書いたとおり、カメラを持ち出しやすくしてくれること、そして動画撮影時のモーター音が静かなこと。この2点こそが「EF40mm F2.8 STMは高性能なパンケーキレンズである」と僕が考える理由です。

EOS6DとEF40mm F2.8 STM

それでは現物の写真を見ていきましょう。これがレンズ単体の外観ですね。先ほども書きましたが、サイズは直径68.2mm、厚み22.8mm、重さ約130gとなります。

 

 

正面から見た図。フィルター径はφ52となります。

 

 

EOS6Dと並べた図。

 

 

EOS6Dに装着した図。フルサイズセンサー機としてはEOS6Dも軽量小型なので、この組み合わせがベストマッチかもしれません。

当ブログには、実際にEOS6DとEF40mm F2.8 STMの組み合わせで撮影した写真を使った記事があります。良かったらご参照ください。

SONY α7ⅡとEF40mm F2.8 STM

それでは僕が所有するもうひとつのフルサイズセンサー搭載ミラーレスカメラ、SONYのα7Ⅱに取り付けてみましょう。写真左からα7Ⅱ、EFマウントコンバーターであるSIGMAのMC-11、そしてEF40mm F2.8 STMとなります。

 

 

正面図。

 

 

普段、僕はこのα7Ⅱにマウントアダプターを介していろんなオールドレンズを付けて楽しんでますが、このようにレンズの重みで鼻先がテーブルに着かない時点で軽量コンパクトと言えますね。バランスがいい。

 

 

マウントコンバーターの分だけパンケーキ特有の薄さのインパクトは欠けますが、これはこれでとても均整の取れたルックスじゃないかなと。

 

 

何よりこんなふうに40㎜単焦点のフルサイズセンサーカメラが手のひらサイズに収まるんですから、これはほんと最高ですよ。

α7Ⅱによる作例

それではEF40mm F2.8 STM+α7Ⅱの組み合わせで撮った画像をアップしてみたいと思います。これだけ開放F2.8で、他は5.6~8まで絞りました。

 

 

全てカメラ任せのJPEG撮りでレタッチ等もしておりません。曇り空のせいもあるかもしれませんが、結構あっさり目の描写です。

 

 

とはいってもEOS6Dとの組み合わせではここまであっさりしてませんでいたので、これはやはりSONY機の特性もあるんだと思います。個人的にSONYのカメラはRAW現像してナンボみたいなところがありますね。

 

 

このレンズはとにかくシャープです。

 

 

Lレンズのようなハッピーさはありませんが、逆に忠実性が求められる記録スナップには最適かもしれません。

 

 

モノクロもいい感じ。

 

 

以上、作例でした。

EF40mm F2.8 STMを奨めたい人

  • デジタル一眼レフ機を購入したのに、大きくて重いのがネックでなかなか持ち出す機会が無かった人。
  • ミラーレスカメラのメリットである軽量小型さを活かしたい人。
  • 大きなレンズの箸休め的なレンズが欲しい人。

EF40mm F2.8 STMを奨めにくい人

  • レンズ描写こそを写真趣味の最優先事項と考えている人。
  • 本格的な風景写真やポートレート用のレンズを求めている人。
  • とろけるようなボケ描写を求めている人。

まとめ

いかがでしたでしょうか?このEF40mm F2.8 STMはCanonのレンズなので基本的にはEFマウントのカメラで使うのが最善とも思いますが、個人的にはこのα7シリーズで使うのもピッタリだなと思っております。

とにかく僕の場合、PTA活動でもプライベートでもスナップ撮影がほとんどですので大変重宝しております。EOS6Dには望遠レンズを付けて、α7Ⅱにはこのパンケーキレンズといったふうに2台体制が特に便利かな。

ちなみに、先に書いたようにCanonにはEF50mm F1.8 STMという安くてよく写るレンズがあります。僕も一番最初に買った単焦点レンズでそれはもうびっくりしたものでした。

ですが、すぐに開放値F1.4が欲しくなりEF50mm F1.8 STMは下取りに出したんですが、ほぼ同時期に購入したこちらのEF40mm F2.8 STMはずっと手元に置いてあります。それくらい代用が効かないレンズだと思っています。

ちなみにこのEF40mm F2.8 STMはフルサイズセンサー用ですが、EOS KISSシリーズやCanonの二ケタシリーズ等のAPS-CセンサーサイズのカメラにはEF-S24mm F2.8 STMが販売されております。

こちらはAPS-C機に付けるとフルサイズ換算で38.4mmとなりますので、ほぼ同じような性格になりますね。

ということで長々と書いてきましたが、何度も言うようにこのEF40mm F2.8 STMは重くて大きい一眼レフやミラーレスカメラをもう一度持ち出す気にさせてくれるという性能のレンズです。

みなさんもパンケーキレンズをつけて散歩に出掛けませんか?ではまた。

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