ノメり込んだのなら毎日触れなきゃいかんだろというビョーキ

散文的日常記録

母親から聞いたのだが、僕が小学校高学年の頃は毎日のように剣道の練習をやってたらしい。それは僕が自主的にやってたという話では無くて練習スケジュールがそう組まれていた。一度数えてみたことがあるとのことだが、大会を含めて剣道に触れた日数は年間330回ほどだったとのこと。

頭がおかしいと思う。確かに強豪だったのかもしれないがたかが小学生のスポーツである。しかもスポーツ少年団にも加盟していたイチ道場が、なにをどうやるとそんな数をやれたのか。全くどんなカラクリを使ったのか見当もつかない。そのうえ保護者が文句も言わず付き合ってたというのがこれまた恐ろしい。

これで謎がひとつ解けた。なぜ自分はいちいち興味の持ったことは毎日(のように)やらなきゃ気が済まないという性格なのかということだ。

自分がこれまで生きてきて大きくノメりこんだものは3つある。剣道とロックンロール、そしていまやっている写真。ロックンロールに関してはずいぶん長い間毎日何かしらの形で触れておかないと気が済まないというノメり方をしたし、今は同じように写真がそうだ。

別に週末だけ好きなだけ聴いたり演奏したりということも出来ただろうし、写真だって例えば桜やあじさいが咲いた時だけ撮りに行くということでもよい。

でも、なぜか駄目なのだ。それではその道を歩いてる気がしない。生きてる気がしない。死んでるように生きたくない。週末だけの革ジャンロッカーや、季節もの限定インスタ映えスポット巡りカメラマンなんて僕には無理なのだ。

もはや性癖である。それもこれも全部、小学生の時に「1日休むと1センチ間合いが遠くなるぞ!!」という鬼の言葉を聞きながら竹刀ばっか振って過ごしたせいに違いない。そんなに打ち込んで得たものといえば、この恐ろしい性癖と、今では埃まみれの紙袋に詰まって倉庫に放置されてる安っぽいメッキのメダルやトロフィーだけである。

ああ、せめてノメり込む対象が勉強や金儲けだったらなぁと思う。そしたら今僕は学者様か成金にはなれてたかもしれない。

・・・さて、雨が降ってきたし写真でも撮りに行くか。

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