また夏が来る。

散文的日常記録

今日の酒田市の最高気温は30℃に届く見込みらしい。どおりで朝からすでに夏の空気感が漂っている。

僕は自分で着る洋服をシステマチックに決めている。例えば暦が3月中旬になればどんなに寒い日でもウールのコートは着ないし、9月中旬になれば暑くても秋物のカラーのものを引っ張り出してくる。

つまり僕にとって3月中旬からゴールデンウィーク明けあたりまでが春であり、5月中旬から6月が初夏であり、7月から9月中旬が夏であり、9月中旬から11月が秋であり、12月から2月が冬である。そしてこの区切りに従ってクローゼットの中の洋服を切り替えるようにしている。もちろんこれは身に着ける物に限った話であるので、暦がどうだろうが暑ければ冷房を、寒ければ暖房を躊躇なく使う。

このように季節感を意識し出すようになったのはもちろん昔からではない。趣味として写真を撮り始めたここ10年以内のことである。

写真を撮り始めれば誰でも気づくことだが、太陽の光は季節によって違う。つまり撮れる写真が違う。それに気づいてからは四季に合わせた暮らしを営む方が人生が豊かになりそうだと僕は結論付けた。

そして、今年もまた夏が来る。

僕の区割りに基づけば今は初夏だからすでに夏ではあるが、ここでいう夏とは梅雨が明けた後のいわゆる本格的な夏のこと。

今日は30℃に達するというんだから服装を変えようと思ったがやはりやめた。自分の初夏スタイルである長袖の綿シャツに綿パンツ、そして綿のニットベストを着て我慢している。リネンや薄手のコットンは7月になるまで着ない。それが自分で決めた季節の楽しみ方なのだから仕方が無い。

夏は思い出になる季節だ。僕もたくさんの思い出を持っているが、やはり夏の思い出が一番多く残っている。エネルギッシュで、そしてどこか儚い記憶たちだ。

また夏が来る。

若者よ。思い出は作るものじゃなく勝手に焼きつくものだから、ひたすら夏を精一杯生きよう。

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