7月である。今日なんかもう夏の日である。夏が来たのである。ほっといても高コントラストばりばりの写真が量産される季節である。
さて、写真撮影好きという人種はさまざまな病を抱えている。レンズ沼という言葉を聞いたことがあるのではなかろうか?あれは文字通りどんなレンズを買い足していっても「これでヨシ」と満足することなく、次から次へと購入対象レンズが増えていく恐ろしい病である。
僕はというと、そちら方面の症状は比較的軽い方で、とりあえず手持ちのレンズで満足している。が、現在別の病気を抱えている。
それは主に撮影方法についてのことで、僕の場合「焦点距離の至高は50ミリ病」とか「非演出以外のスナップは写真に非ず病」とか、はたまた「中望遠レンズで俺は第二のソール・ライターになってやる病」とか、とにかくこれまでも様々な病を抱えてきては完治しての繰り返しであった。
そして、ここ数ヶ月の僕はまさしく「ボケって最高じゃね?病」を抱えていた。
この病気はとても恐ろしいもので、とにかくこんな風に背景をボカしまくると何故か写真を撮るのが上手になった気になり、なかなか抜け出せなくなる。
もちろんこれは全くの間違いで、ぶっちゃけボケなんてものに技術は関係ない。そういうカメラやレンズを使えば勝手にボケちゃうのである。
もちろん、最近スマホにも搭載しているなんちゃってボケみたいな合成とは違い、何というか光学的に、そしてファンタジーにボケる(笑)のでニセモノとは明らかに違うが、それでもやはり技術的要素はほとんど無い。誰でも簡単に出来る。
というわけでようやくここにきて僕のボケっぷりも治ったようで「何が何でもボカせばいいのではないよな」と本来の思考に戻った。
ところが
ボケ病が治ったのもつかの間、今度は何度目かの「モノクロ写真こそが真髄病」が襲ってきた。キッカケはinstagramでかっこいいモノクロ写真を見たからである。
その写真を撮ったのは女性の方で、じつは一度お会いしたことがあり、確かPanasonicのマイクロフォーサーズ機を使っていたと思う。
もちろんこの方の世界観が素晴らしいのが前提なのだが、そのカメラが出すモノクロもとてもいいなぁと思っていた。
そこにきて先日アップされてたのが、とてもトーンがかっこいい写真で思わずコメントを付けてしまった次第である。
モノクロ写真のトーンってのはいわゆる文字通り階調のことで、んー、楽器やってる人ならすぐにピンと来るだろうけど、んー、簡単に言うと白と黒のグラデーションが滑らかなことである。
僕がこれまでハマってきたモノクロ写真はいわゆる森山大道先生のマネから始まって、これじゃいかんということで必要以上にコントラストを高めることなくハードな感じを出す方向にシフトした。
こんな感じで線が太くエッジが効いたのを好んで撮ってきた。
というのも僕が持っているコンデジのRX100がそういうのが得意なのだという結論に至ったからなのだが、逆に言えばそこで頭打ちになっていたのも事実。
これじゃいかんなぁと思いつつも、いつの間にか「逆光を利用しキラキラ撮る病」とかそっち方面が発症したため置き去りになった形である。
それがここにきて、あのかっこいいモノトーンの写真を目にし、またこっちが発病した、というわけなのであーる。
修行
というわけで修行モードである。カメラはフルサイズ機を持ち出した。やはりRX100はハードに撮ってこそナンボみたいな部分もあるので、ここはリッチなトーンを目指すべく一眼レフ機である。レンズは40ミリの単焦点。
まぁまぁ。
こういうのはRX100の方が得意だと思う。というよりフルサイズセンサーである必要が無い。
これもそう。一眼レフである必要が無い。
おっときたよこれは。これはいい。いいんだけど、これ手前の花がラベンダーなのよね。しかも夕方だから空もいい感じなのよね。つまりモノクロよりカラーの方がいいよね。
というかね、ぶっちゃけ明け方とか夕方って写真が5割増しくらいになります。これは断言します。それを狙っていい写真を撮るのは全然いいんだけど、僕がやってるのは修行なんで駄目。
色という特性を排除してまでトーンを強調したいってことは、カラー写真以上にもっともっと光と影を意識せねばならんということね。これは難しい。
ただ、白黒にしただけやんけ。
お。
このあたりはいい感じじゃない?
今回はここまで。
ということで
いやぁこの修行はいいね。というか僕のモノクロも第二フェーズに入ろうとしてますね。明日のためにその2ってところだぁね。
ハイコントラスト一本頼みじゃやっぱ駄目よ。何を見せたいのか?形なのか?線なのか?階調なのか?これらをいろいろ考えながら撮りまくるのが楽しいですね。
というわけで現在モノクロ病発病中のオガーでした。治っても次のがまた来るんだけどね。
ではまたっ!!