SIGMAのDP2Xを購入してからというもの毎日持ち歩いて何かを撮っている。以前、そのように使っていたSONYのRX100は机の引き出しの中でお休み中。
まぁ、また必要な時間がきっと来る。今はDP2Xの面白さが一番なのだ。
知る人ぞ知るこのカメラの特徴といえば「独特の構造であるFOVEONというイメージセンサーが、びっくりするほどの高解像感と色彩をもたらすが、反面、異常なほど高感度撮影に弱い」というのが挙げられる。
簡単にいえば暗所に弱いということだ。それはシャッターが切れないという意味ではなく、ノイズが派手に乗り正確に色を捕らえていない写真が出てくるということ。
逆にいえば、カラーに無関係でノイズが味になるモノクロ写真なら無問題ということと勝手に解釈し、すっかり日が落ちるのが早くなった街を散歩してみた。
酒田市中町
毎週土曜夕方は息子のプール送迎なのだが、夏休み前にクラスが上がり一時間遅い方にスライドしてしまった。したがって僕の暇つぶしタイムこれまでよりも遅い時間になった。もうすっかり薄暗い中、今回は中町を歩いてみた。
以前「最近写真を撮らせてもらっているという感覚が強くなった」という記事を書いたが、この散歩写真というのだけはちょっとそれに当てはまらないかもしれない。
というのも何も考えていないからだ。何も考えず歩き、ちょっと引っ掛かったときにだけシャッターを切る。ただただそれの繰り返し。写真を撮っているというより、何かを集めている感覚に近いかもしれない。
そうやって何も考えずわずかな時間で何十枚、何百枚集めたものを自宅に戻り写真として確認したとき、恐ろしく胸がザワつくときがある。その感覚が何ともやめられなくて繰り返してるのだと思う。
つまりものすごく私的な行動であり、ということは自分というものが剥き出しの写真ということになるのだろう。そんなものは本来他人に見せるべきものではないのかもしれない。だけどこうやって公開してしまうということは、きっとどこかに「誰かに共感してもらいたい」という欲望があるのだ。ここまで書きながらそう理解した。
写真を撮るということを覚えてから「一期一会」という言葉を深く理解した。同じ人や同じ場所であっても同じ時間というのは二度と訪れることは無い。
「一瞬を大切にしなければ」なんて考えること自体、僕はもう年を取ったのだ。しかしそのことに気づいてなお年を重ねることが出来る僕はラッキーだ。写真よ、ありがとうという気分。
こういう志村けんのコントに出てきそうな、まるで絵に描いたラーメン屋さんが現役なのも酒田のいいところ。
もう暗くてフォーカスも合わない。これにて終了。
というわけで
ひさしぶりにカメラ片手に街を散歩した。やはりこの行為は面白くてやめられない。
それにしても予想通りFOVEONセンサーのモノクロはいい味だすなぁ。ぜひこのカメラで駅前あたりも撮ってみたいと思う。
ではまた。
※DP2Xの中古購入レビュー記事はこちら