夏の夕暮れ、駄菓子屋を探しに。

子どもが夏休みに入ってから僕は郷愁感にヤラれている。はっきり言えば「昔は良かったなぁ」と思ってしまったりする。

ラジオ体操に行き、普段見れないテレビ番組をみて宿題をしろと怒られ、昼ごはんを食べながら「あなたの知らない世界」をみて、午後は学校のプール開放へいき、帰ってからはスイカを食べ、そのまま思わず扇風機の前で昼寝して、母親の「晩ご飯だよ」で目が覚め、夕食後に風呂に入った後はプロ野球中継をみる。

そんな自らの少年時代を懐かしんでしまっている。あぁ、あの頃は良かった。

酒田湊まつりを楽しんだ先週末の疲れで、昨日の日曜日は家族一同何もせず過ごした。いや、過ごすはずだった。というのも、夕方になりセガレが「駄菓子屋に行きたい」と言い出したのだ。

「いまどき駄菓子屋なんてないよ」

「いや、あるんだって!H(同じクラスの仲良しの男の子)が言ってたもん」

場所を聞くと、それこそまさに僕が小さい頃に何度も行ってた駄菓子屋だった。通りを挟んで二軒あったのだが、一軒は廃業し、もう一軒はいまだにやってるとのこと。

「そんなばかな」

そう言いつつも僕はこの目で確かめたくなったので、二人で自転車で行ってみることになった。

僕は出かけるときに絶対に何らかのカメラを持ち出すのだが、今日はこの引きずったままの郷愁感を利用するため、トイレンズを一眼レフに取り付けた。少しでもレトロ感を出したかったから。

※HOLGAレンズについての記事はこちら↓

「HOLGAレンズで散歩スナップ」—2019.05.04投稿。

そして、結論からいうと駄菓子屋は無かった。いや、正しくは店舗と思われる建物は昔どおりにあったのだが、カーテンが閉められているため中を確認できなかった。

「ほら、やっぱガセネタじゃん」

「いや、日曜だからやってないんだよ。明日もう一度来ようよ」

ということになり、このままいつものように学区内パトロールタイムになった。

三年生になり自転車の路上走行の資格を得たセガレだが、しばらく僕は単独で走ることを許可していなかった。

が、そろそろ僕との連れチャリ教習も10時間を越えた頃なので、夏休みに入る前にオーケーを出すことにした。

もちろん今でも道路に一人で出すことは不安ではあるが、行動範囲が広がる楽しさを消してしまうのもかわいそうな気がしたからだ。

「ちょっと冒険にいってくる」

そう言って自転車で学区内をウロつきたい気持ちはよくわかる。

学校で最終の休憩。これにて日曜の冒険はおしまい。

「さっき通ったお店でカキ氷が食べれるらしいよ」

セガレは近所の酒屋さんでカキ氷が食べれるという情報を仕入れていた。もちろん僕は知っていたが初めて聞いたフリをしてこう言った。

「じゃ、明日駄菓子屋やってなかったらカキ氷にするか」

そのままチャリを漕いで家路に着いた。ちょうど学校から出ようとしたところでPTAクリエイター仲間のMさんのクルマが目の前を通った。彼は運転席からこちらに手を振っていた。

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