明日は今日と違うから、僕は彼らを写真に収めたい

子育てやPTA

息子が通う小学校での読み聞かせボランティアに僕が参加し始めてから、もう少しで3年になります。

とはいってもここ一年半はコロナの感染状況により活動休止を余儀なくされることも多かったですがね。それでもめでたく本日からまた再始動となりました。

担当は5年1組。高学年ともなればもう絵本をピックアップする必要はないだろうと考え、僕の好きなエッセイ本から一遍だけピックアップし読み聞かせることにしました。

じつはというと西原理恵子さんの「いけちゃんとぼく」にしようかなと思ったんです。けれども自宅で読んでるうちに涙が止まらない事態が発生しましてね。さすがに息子の友達がたくさんいるクラスで声がうわずってしまったらシャレになりません。

ですのでこちらはたっぷり読み込んで、もう「いけちゃんとぼく」では泣かないよという耐性がついてからにしようかと思います。

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選んだ本

今回僕が選んだのは内田ユキオさんという写真家の「いつもカメラが」というフォトエッセイです。

僕、この人の撮る写真がとっても好きなんですよね。文章も素敵だし、この本ともう一冊「ライカとモノクロの日々」は何度も読み返しています。

今回はこの「いつもカメラが」から『明日が今日と同じなら』というエッセイをピックアップしました。明日が今日と同じなら恐らくカメラという道具は必要ないという話ですね。もちろんそうじゃないから僕らはカメラを持って外に出るということなんですが。

ところで僕のことを「何故かいつもカメラを持っているおじさん」という意味で、全校のみなさんは恐らく知ってはいると思います。よく知らなくても見たことはあるはずです。

けれども具体的に僕の口から「これこれこういう理由で僕はいつも君たちのことを撮っている」という話はしたことがありませんし、特別したいと思ったことがありませんでした。

でも、何故か最近になって高学年の子にはそれを知っておいてもらいたいと思うようになってきたんですよね。

ですのでね、もはや「本読み聞かせ」という趣旨からは緩やかに外れてると思いますが、本や物語をの力を借りながら「僕が君たちを写真に収めたい理由」というのをきちんと伝えていこうかと思っています。

え?どんな理由かって?はっはっは。明日は今日と違うからですよ。もう二度と戻らない日々を俺たちは走り続けているからですよ。

反応

子どもたちってのはいつも僕らが想定している少し上をいってるんですよね。

前振りで、これまでの人々の生活とカメラの関係みたいな話をしたあとに「ところで今話したような写真の文化というものが君たちの多くが生まれた2010年にガラっと変わります。さて、何が起きたかわかりますか?」とクイズ出したんですよ。絶対わかるわけがないと思って。

そしたら「スマートフォンが出てきたから」と二人の声が聞こえたのはびっくりしましたね。正確に言えば「iPhone4」が発売されたからなんですけど、まぁ似たようなものです。そこからスマートフォンが一気に普及し、ご存じの通り写真を撮る、そして鑑賞する文化は変化していきました。

そしてもうひとつ面白かったのが、先生が最後に質問コーナーを設けて下さいましてね。合計4人の子が質問してくれたんですけど、男の子は全部カメラについての質問なんですけど、唯一の女の子の質問者だった子がこういったんですよ。

「コンビニで売ってるカメラで写真を撮ったことがありますか?」

「写ルンですだね?もちろん撮ったことあるよ。というか僕や先生が20代の頃は世界中、あのカメラでみんな写真を撮っていたんだよ。君は写真に興味があるのかい?」

「はい」

面白いと思いませんか?男はいつもカメラというメカの方に興味が湧くんだけど、女性はそんなメカはどうでも良くて撮れる写真の方に目がいく。

僕もカメラは好きだけど写真の方がもっと好きで、仲間とだってカメラの話をするよりは写真の話をしたい方なのです。妻ともカメラというメカの話なんかほとんどしたことが無いし。

デジタルになって誰でもカメラの操作が出来るようになった今の時代、ひょっとすると今後の写真文化を築いていくのはますます女性が主流になるかもしれませんね。

というわけで

少し時間をオーバーしましたが、今朝も楽しいひとときを過ごせました。一人でも多く、僕の話したことが理解してもらえると嬉しいんだけど。

本当はちゃんと本を読み聞かせるべきなのはわかってはいるんですけどね。5分だけ本を読んで他の10分はずっとしゃべってるんですから大丈夫かって感じですよね。でも、たまに僕みたいなのがいてもいいんじゃないかと思いたい(笑)

さて次回は6年生だし、今度こそいけちゃんとぼくを読みたいぞ!

ではまた。

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