どうもオガーです。昨日のクリスマスイヴはセガレが通うピアノ教室の発表会でした。会場はホテルイン酒田駅前の4階。
子供達のコンサートを2時間くらいみながら、いろいろ思ふことがありました。
これは20年前の自分では考えられないことだぞ、と。
クリスマスイヴにホテルで行われている子供達のピアノ発表会を鑑賞してるなんて、と。
ましてやそれに自分の子供が出てるんだぞ、と。
なんだかいろいろ感慨深いものがありました。
20代の僕
子供の頃はクリスマスが好きだったくせに、大人になると嫌いになっちゃう人がいますが、僕は典型的なアレです。
というか僕の場合20代のときね。そりゃもう青春のかけらをみじんも感じさせない時間を過ごしてました。
だって思い出に残ってるクリスマスなんてないよ。
まず彼女なんていないし、おカネもない。
でも、それは別にいいんですよ。バンドに狂ってたからね。
それに普段はそんなこと全く不満に思わないの。ただ、問題はこういった世間が騒ぐときですよ、いろいろチクチクとくるのは。
ぶっちゃけみんな爆発しちゃえばいいのに、と思ってました。毎日新宿から高円寺に帰る中央線の中でウォークマン聴きながら世間を呪ってました。
転換期
まぁくすぶってるわけです。ブスブスと。あの矢吹丈も言ってたでしょ?
「そこいらの連中みたいにブスブスとくすぶりながら不完全燃焼してるのとはわけが違う」
その、そこいらの連中が当時の僕です。
「音楽に夢中」なんて言えば聞こえがいいけど、しょせんくすぶってるわけですよ。上にも下にも前にも後ろにも進んでない。しかし、何をどうすればいいかわからない。
そんな感じでくすぶっていた24のときですかね。一本のゲームソフトに夢中になりました。ファイナルファンタジー7です。
社会現象になったから知ってる人も多いと思いますが、ヒロインがね。ヒロインがちょっと悲劇なんです。
それをアパートの汚い部屋で、21インチだかの小さいテレビで遊んでた冬。何だか僕すごく落ち込んじゃいましてね。エンディング迎えても「納得いかない!」とか言ってもう一回最初からやりました。
んで僕がアホなのはA4ノートとボールペン持って二週目に挑むんです。その都度感想とか考察を書きながら。どうしても納得したくてね。もちろんそんなことしたのは後にも先にもFF7が初めてです。
そしてようやく迎えた2度目のエンディングを観たときにポロポロと涙が出てきましてね。納得したんですよ。そしてこのときようやくわかったんです。
「どんな結末になろうとも、使命を持って生きた人間は幸せである」ということを。
そこから
僕は1年後に故郷へ帰る決心をしました。このまま東京でバンド活動を行っていても、僕に使命は降ってこないし、矢吹丈にもなれないと確信したからです。それに何となく故郷が帰って来いと言ってる気がしたのも確か。
人間にはいろいろ節目があるのは当然ですが、振り返ってみるとその中でも僕にとってはあの24の冬から春の時期にかけては大きかったですね。
それから1年掛けて遊び残したこと、やり残したこと、友との時間をたっぷりと満喫して帰ってきました。98年の2月のことです。
たかがゲームソフトと思うかもしれませんが、僕にとってのファイナルファンタジー7はそういうゲーム、というか物語でした。
いずれにせよ、こんなふうにひとつの物語、ひとつの音楽、1枚の絵画や写真、1本の映画,1人の人間。そういったものとの出会いが価値観をガラっと変えることってあるんですよ。これは本当だと思います。
そんな感じでね、あのときが僕の転換期だと思います。おっさんになった今でも「やりたいこと」よりも「やらねばならぬこと」を持ってる人に憧れがあります。
そして
時間は現代に戻ります。
みんなのピアノ演奏を聴きながら、そんな昔のことを思い出していた僕ですが、この日はこの日で使命があります。
それは「ビデオ係」
そうです。運動会や発表会でお父さんがよくやるジョブです。
というのもね、最近の僕のノリからいって「写真撮ろうかな」と思ってたんですよね、前日までは。
そしたら当日の朝、うちの鬼、いやオクサマがね、「お父さん、ビデオ頼むね」ときたもんだ。そして「あれ?写真は?」と聞いたら、「写真は私がやります」とのこと。
それを聞いて「あぁ今日のイベントはガチなんだ」とすぐに察した僕は、とりあえずハンディカムを持ち出して、朝から緊張してるセガレの様子を撮りました。
これ、お父さん達にアドバイスですが、もしこういう使命を与えられたらですね、ちゃんと筋書き立てて撮った方が面白いですよ。
例えばこの日の僕の場合。
「自宅で練習してる様子→玄関を出る様子→会場入り→リハ→本番前の緊張した様子→本番→終わってホっとしてる様子」
こんな感じでちょっとづつ撮っていき、最後に編集で繋げました。するとじっちゃんばっちゃんに見せたり、数年後我々自身が見るときにでも、ちょっとしたドキュメンタリーになってて面白いハズですので。
つまり「ただピアノ弾いてる本番の様子」だけでは、いまいちメモリアル感が伝わりにくいかと。
ま、そういう話はこの記事でも書いてますので、良かったら参考までに。
それとね、ひとつこの機会にみなさん、というか記録係の方にお願いしたいことがあるんですけど、それはね・・・
発表会系に挑むときは、カメラの全ての電子音を消した方がよいです。
演奏中のフラッシュ撮影がいかんのは結構知れ渡ってますが、あの電子音も結構マズイ。写真、動画に限らず、とにかくカメラの起動音、ピントの合焦音とかです。もちろん一眼レフ機のシャッター音は物理的なものなんで仕方ありません。でも、他の電子音なんて操作に必要ないと思いませんか?
その都度消すのも忘れそうなんで、普段から消音撮影することをオススメしときます。あなたのカメラのピコピコローンって音、きっとみなさんに「チッ」って思われてますよ。
写真で振り返る
ホテルイン酒田駅前1Fエレベーター乗り場前には素敵なクリスマスツリー。一枚目の写真は、そのエレベーターが閉まる直前で撮ったものなんで、変なフレームみたいになってますが。
セガレがピアノを習うようになった経緯はこちらの方で書きました。
習い始めてからはまだ2ヶ月しか経っていません。先生も出場させるべきかどうか迷ったみたいですが、本人がぜひ出たいとのことだったので。
大丈夫ですよ先生。こいつは僕の息子ですから人前に出るのが好きなはずですし、恐らく音楽もむいてます。水泳も習ってますけど、恐らく水泳より遥かにむいてます。
演奏会後の食事会で出てきたサンタクロース。帰ってからインスタグラムで同じケーキの見かけたけど。これより遥かに出来が良かった(笑)大人たちにはやや失敗したのを持って来たのかな(笑)
というわけで
正直に言いますが、僕はクリスマスが大好きです。子供の頃からずっと好きだった。先に書いたように憎んだ時期もありましたが。
「あの頃のクリスマス関係の思い出なんてない」なんて書きましたが、ひとつ思い出しました。
クリスマスイヴの夜、稼業帰りに駅前のスーパー寄ったら、寿司のパックがものすごい値引きしてましてね。思わず3パック買ったんですよ。
それ食って寝たんですけど、夜中お腹を壊しましてね。あのとき腹痛を抱えながらテレビで見た「明石やサンタ」の八木さんの笑顔が忘れられない。
それくらいかな。ではまたっ!メリークリスマス!