Easy Come,Easy Go

散文的日常記録

今日は朝からザーザーと雨が降っていた。予報を見ると一日中切れ目なく降るみたいだ。

正直ホっとする。昨日は息子の剣道の練習試合で僕も少々くたびれていたからだ。もちろん僕が試合をするわけではないのだが、県内のあちこちから集まった剣士たちの熱気あふれる場所に半日もいればそりゃあエネルギーも使うってもんだ。

うちの中学の剣道部が新体制になって約一ヶ月。それまで2,3年生合わせて4人という少々さびしい人数だった部も、息子世代が10名加入し、それなりの所帯になった。

それにしても子どもというのは逞しい。つい数ヶ月前までそれぞれ違うチームに所属し、文字通りシノギを削る戦いをバチバチとやってたのだが、まだ入部して間もないのにすでにひとつのチームとして機能し始めている。何よりみんな明るくてよい。スポーツは明るいのが一番だ。世代で名が通った連中が集まったので、これからの活躍がますます楽しみだ。

さて、そんな息子は近所に住む叔母のところに遊びに行った。妻はカメラマン仕事で朝から出掛けている。つまり僕は一人、何もしなくてよい時間を手に入れた。

まず、何もしないためにもしなくてはいけないことを片付ける必要がある。まずは洗濯を終わらせ、次に出掛ける用が発生した時のためにダナーのブーツを引っ張り出してきて、先日、清掃のために外したままにしてあった靴紐を通した。

OK。これにて何もしなくていい時間を手に入れた。

昼食を食べ、その後寝室のベッドに横になり、7~8年前から使っているiPadでYouTubeを漁った。もはやYouTubeは現代人の娯楽には欠かせない。ただし有益な動画もあれば、そうでもないものもある。

僕は特にカネを無駄遣いして物を粗末にする類のが好きではない。○○を大量に買ってみて△△してみたとか、××を壊してみたとかいうやつだ。なぜああいうものを規制しないのだろうかと思う。カネを払えば何をしてもいいってものではないだろう。

そもそも世の中カネを使うやつだけが偉いというわけではない。物を作る人、サービスを提供する人、それに対価を支払う人、それぞれが等価だから社会が成り立っていると僕は思っている。ああいう動画を子どもたちが真に受けないことを切に願う。

…いつの間にか昼寝してたみたいだ。時計は16時を過ぎている。おいおい勘弁してくれ。あれもやろうこれもやろうと思っていた時間がとっくに過ぎてしまった。

悔しいので外に出た。昨日と違って少々肌寒いのでナイロンジャケットを羽織った。クルマを走らせ、途中自販機で缶コーヒーを買った。すれ違うクルマはすでにライトを点け始めていた。カーステレオではザ・ストリート・スライダーズがEasy Come,Easy Go を演奏している。

退屈な夜 ご機嫌なブギーを行く着くまでやろうぜ お前にイカれてるぜ

Easy Come,Easy Go / THE STREET SLIDERS

Easy Come,Easy Go

悪銭身に付かず。

テニスコートの跡地みたいなところの脇にクルマを停め、降りしきる雨の中、カメラのシャッターを1枚切った。このブーツは完全防水だから快適だ。

今日の午後、僕が成し遂げたことといえばの写真1枚だけということだ。それでもまぁ何も無かったよりマシだろう、と思う。

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