季節の狭間にリッチトーンなモノクロを

AUTO ROKKOR-PF 55mm F1.8

先ほどラジオのアナウンサーが「夏が戻ってきたような暑さですね」と話してましたが、いや、夏はもう戻ってこないのだ。君がいた夏なのだ。つまりもういないのだ。

まぁあれですね、こういった季節の狭間ってのが僕みたいな写真撮りは難しいですよ。気持ち的にね。もう夏っぽい写真を狙うのもいまさらジローだし、かといって秋っぽい画を狙うのも「おまえさん、気がはえーよ」ってなもんでしてね。

なーんてことを早朝、インスタントコーヒーをずるずるすすりながら考えてました。おしゃれな人が今日着る服や履く靴をしっかり考えるように、僕は毎朝「今日はどのレンズをつけて過ごそうか」と考えます。

そこで選んだのがミノルタというメーカーの、これまた古臭い1958年生まれのレンズ、AUTO ROKKOR-PF 55mm F1.8というシロモノ。

それにいつものα7Ⅱでピクチャーエフェクト「リッチトーンモノクロ」を選択し、この組み合わせで一日残暑を乗り越えようと決意しました。

リッチトーンモノクロとは

どのメーカーのカメラにも、ピクチャーエフェクトとかピクチャーコントロールとかアートフィルターとか、とにかくそういう名称で搭載されてるはずのこの機能。カメラくんが「ちょっと貸してみそ。僕がちょっとそれっぽく画作りをしてあげるから」という余計なお世・・・じゃなくて、遊び心満載で加工してくれる機能です。

普段の僕はどのカメラでもこの機能は使いません。唯一の例外はリコーのGRというコンパクトカメラのときは使うときがあります。でもほとんどの場合、加工めいたものはPCソフトを使って自分でイジイジやります。

んで、なんで今日に限ってこれを使ったかといえばですね。

以前、RX100というSONYのコンデジを使っていたときにもこのリッチトーンモノクロが搭載されてて使ってみたんですけど、さすがに小さいレンズと小さいイメージセンサーが作り出す画を階調豊かなモノクロ写真にするのは無理があったようで、出てくる画がいまいちリッチじゃなかったんですよね。むしろびんぼっちゃま風。それで一度だけの使用でやめました。

けれども打って変わってこのα7Ⅱはフルサイズセンサー。そしてレンズはモノクロフィルム全盛時代に生産されたレンズ。

ちょっとこの組み合わせは試したくなりますよね。そういうことで再トライ、ということですね。

作例

午後の配達の帰り道に「どこかリッチに撮れそうな場所無いかな~」と考えて、結局山居倉庫に来てしまいました。

 

 

近所ということもあり、何か新しく機材を導入したときはテスト撮影を兼ねて訪れることが多い山居倉庫。

 

 

神社の境内横のこういったスペースに何か感じるときありませんか?ワタシだけですか?

 

 

おおっと、これはリッチなモノクロだね。きっとそうだね。

 

 

西日がいい感じ。

 

 

僕はモノクロ写真がとても好きでしてね。観るのも好きですね。購入する写真集とか圧倒的にモノクロ写真のが多い。

 

 

撮るのも好きなんですよね。「今日はモノクロで撮る」と決めたとたんに何だか解放された気分になるのですよ。発色ということに縛られず、自由に光だけを求めればいい感覚がとても心地よい。

 

 

いつか・・・そうですね、たぶん60歳を過ぎた頃になるのかな。つまり写真を撮ることが自分の娯楽のためだけになったらの話ですけど、あまり大きく無いカメラと35mmと50mmのレンズ2本だけ所持して、毎日モノクロ写真を撮りながら細々と暮らしたいと思いますね。

 

 

とはいうものの、今でもこうやって毎日のように写真を撮り、それに駄文くっつけて公開してるのも十分楽しいですけどね。しかしこのレンズ、60年も前のレンズなのにキレッキレに写るなぁ。

 

 

この際、はっきり言っておきますけどね。
「ドブネズミみたいに美しくなりたい 写真には写らない美しさがあるから」って歌がありましたが、逆に「写真にしか写らない美しさ」もあるんですよ。

 

 

それを知ってるから、世界中の写真撮りはカメラを抱えて今日も行くってなもんさ。

ということで

今日は全編モノクロ写真ばかりでしたが、いかがでしたでしょうか?書き忘れましたが、モノクロはそれぞれ観る人の記憶色に委ねられるのもいいですね。

青い海、白い雲、赤い夕陽に緑の木々。

自分でお好きなように当てはめてご鑑賞ください。モノクロ写真は形、そして光と影のグラデーションだけを提供してくれます。

なーんてね。ではまた。