【DO IT 2018】酒田にオープンワールドを作り上げた人達

イベント

オープンワールド(Open World)とは、英語におけるコンピュータゲーム用語で、舞台となる広大な世界を自由に動き回って探索・攻略できるように設計されたレベルデザインを指す言葉である。~wikipediaより~

先日行われた酒の席でPTA仲間のOさんが「おれ、各町内の夏祭りを○○公園に集めて、いつかバカでかい合同夏祭りを開催したいんすよね~」と言った。

あのとき僕は簡単に「なかなか厳しいよ~」「難しいねそりゃ」と口に出したことをとても後悔しているし、それ以上に犯してしまった最大のミスは、このOさんの首根っこを掴んででも今回のDO IT 2018の会場に連れてこなかったことである。

理想を実現させるには、前例が無いとか障壁が高くそびえ立っているとかそんなものあまり関係ないのかもしれない。結局はやるかやらないのか、踏み出すか留まるのかだけ。

この酒田に本当の意味でのオープンワールドを作り上げたあの日のDO IT スタッフの姿を見れば、それは火を見るより明らかなのだ。

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今回の任務に向けて

DO IT 2018。6月9日土曜日。場所は酒田大浜「グリーンシステム」今回僕と妻は記録班のメンバーとして9時から22時までカメラをぶら下げていた。

ところでこの話を頂いたときに一番テンションが上がったのは、前回のDO IT 2016ですっかりこの世界にハマった妻である。とはいっても彼女は普段からはしゃぐというアクションを持ってはいないため、そのときもただ僕の方をみてニヤリとしながらこう言った。

「まかせなさい」

彼女は僕の妻ではあるが職業がカメラマンなので、こと写真撮影のことになると妻というポジションから逸脱する。普段から僕の写真に対し「何も伝わってこない」「下心がみえみえだ」といったひどい言葉を浴びせるくせに、具体的なことは勝手に盗めといわんばかりになかなか教えてくれない昔の職人みたいな人間だ。

そんな彼女に今回言われたアドバイスはこんな感じだった。

「決定的瞬間みたいなそういう誰でも撮れる被写体任せの写真は狙うな。そんな類のものはそのうちAIに駆逐される。あなたがあなたなりの写真表現をしろ。あなたが見たDO ITを伝えろ。そうじゃないと人として指名を頂いた意味は無い」

難しい。難しいよ、母ちゃん。おれまともに写真やり始めてまだ1年なんだぜ。こんなおれがあのDO ITの公式カメラマンの一員なんて荷が重いよ。

といった感じだったのでとりあえず準備はした。自分の担当のアーティストの動画を観て予習はした。そのアーティスト一人一人が持っている世界観を自分なりに解釈した。したつもりだ。

もちろんそれだけでは不安だったので、前日会場に下見に行った。

そこには汗まみれで働く連中の姿があった。

いろんな人に声を掛けられる。「オガーさん!明日はよろしくお願いします!」「あ、オガーさん!おひさしぶりっす!このあいだの動画見ましたよ!」

みんな笑顔なのだ。ハッキリ言おう。僕はこんなに笑顔で働いている人間達を見たことがない。

もし次回も記録班として声を掛けてもらったとしたら、僕はこの準備段階から撮影したい。というより、これこそ未来へ残しておかなければいけない記録なのではないだろうか。

すっかりテンションが上がった僕と妻は30分ほどで会場を後にした。今思えばこの下見はやっておいて本当に良かった。

自由な世界

昨日の下見で受けた衝撃が忘れられないまま会場入りした。そこには見事なまでに自由な世界が広がっていた。まさにオープンワールド。僕なりにDO ITの世界観を表現するならば正にこれである。

「舞台は整えた。でも、どうやって楽しむかはあなた次第」という雰囲気がビシビシと伝わってくる。

ナビゲーションもルートも不要。まさにDo it yourselfな世界。

当たり前だが自由とは無法ということではない。自分がやるべきことが残された世界だと僕は常にそう解釈している。

確かにラグジュアリーでおもてなし感覚満載のイベントではない。前回のDO IT 2016のインタビューの中で主催者の一人である酒井健太氏もハッキリとそう言っている。

だが彼が言ったように「音楽はそれらを超えてくる」のだ。

いや音楽だけではない。絵画や写真を含めたアート。食のパワー。そしてDIYの精神。とにかく何でもいい。

あなたがもし今でも心の中でそういう信じる何かがあるのであれば、そしてそれに強い確信を持っていて、本当は今すぐにでも大声で叫びたい、もしくは一人に一人に伝えて歩きたい気持ちを隠し持っているのであるならば。

必ずDO ITを体験するべきなのである。

なぜならその衝動を具現化する道しるべを示してくれるだけではなく、あなたの背中を力強く押してくれるに違いないのだから。

そんなことを頭の中で考えながら会場内を歩く。最近になってようやく元○○のオガワさんという雰囲気で声を掛けられることが無くなった。つまりオガーTVのオガワさん呼ばわりされるようになった。これは嬉しい限りである。

みんながみんな笑顔である。いったいなんなんだこの世界は。

あっという間に

楽しい時間は過ぎるのが早いのが本当であり、ましてやカメラのファインダーを覗いているとさらに早い。気がつけばもうFRIDAYZのステージを残すだけである。

頂いたシフト表には「FRIDAYZ=総出」と書いてあり、これはすなわち全カメラマン出撃ということだ。

結局僕は前に突っ込んでしまった。湧き上がる衝動を抑えることは出来なかった。

手にストラップをグルグル巻き、カメラを目一杯高く掲げて、何度も何度もモッシュに突っ込んだ。本当に楽しかった。最高だった。

これが僕なりの伝え方だ。

最後に

僕は今回のDO IT2018で完全にハマってしまった。前回以上に衝撃を受けた。

主催、運営スタッフ、そしてお客さん。本当にすごい奴らだ。出来るならば何らかの形で彼らにずっと関わっていきたいし、僕は少しでも多くの人に伝えなければいけない。

~現在6月11日夕方。事務所にて、興奮冷めやらぬばかりか、すでに次回のDO IT開催を熱望しているオガワより~

スナップ

係として撮った出演者の写真はアップすることが出来ないので、せめてスナップでも。

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