昨日から登校班が新しくなり、新班長を先頭に旧班長が最後方という初々しい布陣となった。
僕は常々登校班にはムードというものがあって、朝の元気さはこれに比例すると思っている。つまり普段学校で会うと元気にコミュニケーションをとってくる子が登校時はモジモジしていたり、逆に普段は僕の前でしらーっとしてるけど挨拶はいつもしっかりとする子がいたりする。これはつまり登校班という独特の雰囲気が関係しているのだろう。
だから僕は挨拶時の声の大きさというものをあまり気にしていない。もちろん明るく元気な大きな声での「おはようございます」はひとつの理想だが、先に書いたことも関係するだろうし、そもそも大きい声を出すのが苦手な子もいるだろう。
要はお互いに「あなたに挨拶をしている」という意思伝達が出来ればとりあえずはいいと思う。そもそも大人だって声ばかり大きくて、いったい何を喋ってるのかわからない奴だって山ほどいるじゃないかね。
そういえば昨日僕が外回りから帰ってきて事務所に入ろうとしたとき、交差点のところでズボンを膝まで捲り上げてる一年生の女の子と、それを心配そうに見つめる男の子がいた。どうやら女の子の方が転んで擦りむいたらしく血が結構出ていた。
僕は彼らに声を掛け事務所に呼び入れ、いつものようにじいさん(僕の父)に手当てをさせた。こういったことが年に2~3度あるから、最近では居間ではなく事務所に救急箱を置くことになった。
現代は様々な問題があるから、子どもも大人もこういったことで声を掛け合うのは大変である。今回の子どもたちも最初は警戒心もあったのか少し不安そうだった。
「心配しないでいい。俺は三年生の親だ。学校のこともよく知っている。一年○組?おー、○○先生のクラスだね」
経験上、まず自分が何者であるか身分をすぐに明かすと話が早い。それに僕は広報部長という立場上、全クラスの担任の先生が誰であるか全部頭に入っている。というか紙面製作をやっていると自然に覚えちゃうのだが。
こういうことを書くと、何だか自分の善行を言いふらしているみたいで格好悪いのだが、どうかそうは思わないで欲しい。僕にとって登校時にたった15分だけ交差点に立つことや、下校時に転んだ子の怪我のケアをすることなんてあまりにもたやすいこと。それは自営業者であるからに他ならない。
そのぶん僕では出来ないことなんて山ほどあるし、そういったことをこなす保護者を普段からたくさんみている。要はお互いがやれることをやればいいのだと思う。
先日のNHKの音楽番組「SONGS」で、現在ソロ活動中のエレファントカシマシ宮本浩次が言っていた。「でも、本来はチームで進むってのが好きなんですよね。だから今は散歩中。」