今年もゴールデンウィークが終わりました。新型コロナ騒動のせいで自粛期間になるのはわかっていたので、予め自宅で出来ることをいろいろ考えていました。
ピアノを練習してみよう。
ゆっくり本を読もう。
自宅限定でいい感じの写真を毎日撮ろう。
しかし結果的に何ひとつ実現できないまま今年も終わりました。全て鬼、いや妻のとある企てのせいでございます。
連休前のとある夜
僕がベッドの上でゴロゴロしながらマンガ「はじめの一歩」を読んでいると、突然妻が入ってきてこう言いました。
妻「3日からの4連休は写真を撮りに行くよ」
僕「何おっしゃるんですか。ステイホームですよ。こんなときに不要不急の撮影なんかやったらSNSにあげられて炎上ですよ」
妻「不要不急ではない。息子の幼稚園時代の仲間たちを撮りに行く。10歳の姿での家族写真は今しか撮れない」
もともとこの時期、もしくは夏休み始めあたりには、セガレが3年前に卒園した幼稚園の家族で郊外に集まってバーベキューやキャンプなどを行っていました。
もちろん我々オガー家も喜んで参加させてもらってたわけですが、今年はもちろん開催中止。
僕なんぞは簡単に「まぁまた来年があるさ」と切り替えていたんですが、なかなか諦めが悪いのが妻。
というのも幼稚園時代からずっと彼らを写真に収めてきた立場から「今年はみんなの10歳記念としてきちんと撮るつもりだったのに」という理由があるからです。
僕「いや、でも、まずいですよ。大人しくしてましょうよ」
妻「キサマそれでも写真家か。いまカメラマンが家で大人しくしててどうするというのだ。そもそも土門拳先生が生きていたら、いま自宅でじっとしてると思うのかーーーっ!!」
僕「いや、僕は写真家じゃなくて機械部品卸売業・・・」
妻「やかましい。いいから行くぞ。集まれないならこっちから撮りにいく」
というわけで彼女はLINEグループに告知したようです。それぞれの自宅付近、または広々とした場所、こちらはマスク着用で撮影者は近づかないで撮るという旨と一緒に。
そしたら計15組の家庭が応募してくれました。四日間でそれぞれひとつずつ周っていくという、いわゆる出前写真です。
怒涛の日々
初日からいきなり計5組の撮影です。それぞれ撮影場所は近所の公園だったり、お子さんが通う小学校だったり。
彼はいわゆるアシスタント。レフ板持ちとかやらされてました。
この人は写真館勤め12年のキャリアですが、その前、都内にいたときはファッション誌だかなんだかのフリーカメラマンの助手をしばらくやっていました。そのせいか仕事中、我々助手には厳しい。
ぶっちゃけ最近じゃ「もはやおれの方がいい写真を撮るんじゃないか?」と思っていましたが、んー、人物撮影に関してはやはり敵わないですね。というかポーズや表情を引き出すバリエーションが多いんですよ。これは独学だけではちょっと難しいな。
この人、フィルム時代からのカメラマンなんで、現代のレタッチとかそのへんにあまり重点を置かない古臭いタイプです。「長所を伸ばすのではなく、失敗を補う加工はすぐバレるよ」というのが口グセ。
旧友たちとひさしぶりに会えて楽しいみたいね。
連休中のテイクアウトは庄内ホルモンの弁当や、近所の居酒屋ほていやさんの焼き鳥、あと写真には無いけど同じく近所の香雅さんで出前を頼んだりして。
他にもみなさんから撮影のお礼として食べ物や飲み物をたくさん頂いて、いやぁほんとすみませんね、おかげでまた僕は太りましたが、誤差レベルなので全然気にしていませんよ。
というわけで
僕は今回運転手で参加してるだけでしたが、二日目の途中あたりから「これは動画にまとめて一本にしておく必要があるな」と勝手に火がついちゃってね。頑張って6分ほどのショートムービーを作りました。
曲はYUKIのHome Sweet Homeを使いました。ちゃんとエンドロールまでつけちゃってね。こういうのは連休中に公開しないと意味が無いと思ったのでかなりの突貫工事でしたが、我ながらいい出来だったと思います。さっそく昨晩みなさんに観てもらいました。
というわけで今年のゴールデンウィークは「家族写真を撮りに行く」であっという間に終了したオガー家であります。
いやぁ写真って本当にいいものですね。ではまた。